校長あいさつ

江津高校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
校長の田村康雄と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

見渡す限りの日本海の水平線と大空のキャンバスいっぱいに燃え盛る豪壮な夕日。江津高校の生徒は雄大な景観の中で志を育み、成長してきました。小規模校のメリットを活かし、熱意ある教職員スタッフが、生徒一人一人をきめ細かく丁寧にサポートいたします。部活動も盛んで、学業とともに部活動にも打ち込める環境を整えております。地域と連携した数々のチャレンジ ~課題解決学習や仲間との協働のあり方を学ぶ研修旅行~ など、主体的・対話的で深い学びを実現するための仕掛けづくりに取り組み、これからの社会や地域に必要とされる人材育成をめざし、地域に愛される県立高校として努力してまいります。

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 中学生及びその保護者のみなさまへ

想像を超えるスピードで変わりゆく現代社会、新しいものが既存の価値観をどんどん上書きしてしまう今の時代に、どのような学びが必要なのか、そして、どこの高校を選ぶべきなのか。中学生のみなさん、その成長をこれまで支えてこられた保護者のみなさまにとっては、とても重要で関心の高い問題であると思います。岡山大学の中村芳一氏は、「非認知能力」を身につけることの必要性、重要性を指摘しています。「非認知能力」とは、例えば、思考力、判断力、問題発見力、行動力、創造力、コミュニケーション力、他者と協働できる力など点数化(数値化)して測ることができない力のことを指します。逆に点数化(数値化)して測ることができる力を「認知能力」といいます。令和4年度から高等学校でも実施された学習指導要領で掲げられた「育成すべき資質・能力の三つの柱」のうち、「知識・技能」は「認知能力」ですが、「思考力・判断力・表現力」、「学びに向かう力・人間性」は、まさに「非認知能力」であり、これからの社会で求められる力です。江津高校では、これまでの知識偏重の教育を抜けだし、思考力・判断力・表現力を育成し、学びに向かう力や人間性を涵養する教育に重点を置いて取り組んでいます。知識の量や技能の高さのみで優劣を競うのではなく、「なぜ学ぶのか、この学びが自分や社会にとってどういう意味があるのか、どのように未来や地域に活用できるのか」などを問う姿勢を大切にします。「自分が未来をつくる、地域をつくる」など「やってみよう」という気持ちを持っている中学生のみなさん、江津高校はみなさんを待っています。保護者のみなさま、未来を担うお子様の進学先として、ご検討くださいますよう、よろしくお願いいたします。

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 地域のみなさまへ

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「石見のや高角山(たかつのやま)の木(こ)の際(ま)よりわが振る袖を妹(いも)見つらむか」
江津高校の中庭に面した渡り廊下の壁には、この柿本人麿の有名な歌が人麿の肖像画とともに書かれています。人麿が石見国に妻を残して上京する時に詠んだ歌と言われますが、直訳すれば「石見の高角山の木々のあたりから私が振っている袖を妻は見ているだろうか」となります。愛しい妻を残して旅をする人麿の心情が伝わってくる歌ですが、私はこの「妻」は石見の豊かな自然や人情の象徴であり、人麿は幸せであった石見での日々との別れを惜しんで詠んだのではないかと勝手な想像をしております。
江津高校では、このような石見の豊かな自然、人情に見守られながら、地域についての学びを進めております。地域のみなさまの協力を得て、地域のみなさまと協働し、地域の良さや課題について学び、その学びを自身のキャリア形成や地域未来に活かせるよう、生徒たちに主体的な学びを追求させたいと考えております。学校と地域との連携のもと、生徒がみなさまと出会う機会を大切にしたいと思っておりますので、今後ともご協力を賜りますようお願い申し上げます。みなさまとの出会いに心を震わせ、自ら歩き出す江津高生が生まれることを期待しております。